コラム「お口の健康ちょっといい話」

1.正しい歯磨きって?
歯科医院を受診される患者さんに、歯ブラシの仕方image-hamigakiについてお尋ねすると、たいてい「普通にしてます」という答えが返ってきます。では、普通というのはいったいどんな事なのでしょうか?1日3回3分とよく言われますが、これが普通なのでしょうか?もちろん回数は多い方がいいのですが、少なくともお休み前の歯ブラシだけは、欠かしたくないものです。さて、時間に関してですが、1回3分というのは短すぎると思います。掃除しやすい歯並びの方がおられる一方でなかなか歯ブラシの届きにくいお口の方もおられます。また健康な歯ぐきの人がする「予防のための歯磨き」と、重症の歯周病の人がしなければならない「治療のための歯磨き」が同じはずがありません。いくら時間をかけても、間違ったやり方ではきれいにできないばかりか、害になる事だってあるのです。 ( 特に、歯ブラシ圧の強すぎる場合は問題です。)御自身の歯並びや歯ぐきの状態にあった正しい効率的な磨き方について、歯科医師や歯科衛生士に御相談ください。

 

2.プラークを取ろう!
私たちが歯ブラシで取っているのは食べかすだけでしょうか?口腔内の細菌は、固まりになって歯にこびりつくプラーク(歯垢・しこう)を形成しています。このプラークこそが歯周病の直接の原因です。これを歯ブラシで取る事が歯周病の予防や治療をする上で大切になってきます。現代人はストレスの多い環境で暮らしています。過労で体力が衰えたり、糖尿病などで体の抵抗力が低下した状態の時に、歯にべったりとプラークがついているとどうなるでしょうか? 体の抵抗力が落ちているのをいいことに、プラーク中の歯周病菌がどんどん増殖して暴れまわります。こんな時こそ、正しい歯磨きをしてプラークを取り除き、口腔内の病原性の細菌を減らしてやる事が大切です。最近では、喫煙者の歯周病が治りにくい事も指摘されています。さあ!歯ブラシを持って正しい効率的なブラッシングを始めましょう。